ドーパミンというホルモンについて

この記事ではドーパミンというホルモンについて説明しています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。

ドーパミンは幸福感を司るホルモン

ドーパミンは「幸福感」を得られるホルモンと言われています。一方セロトニンも「幸せホルモン」と呼ばれていますが、この2つの違いはセロトニンが「安定した幸せ=精神の安定」をもたらすのに対し、ドーパミンは「一過性の大きな幸せ」を感じさせてくれるホルモンという事です。例えばスポーツやゲームなどにおいて長期間に渡って練習を積み重ね、練習の成果を出すような場面で一定時間集中し、自分が目標としていた事を成し遂げたとします。その成し遂げた瞬間にはセロトニンももちろんですが「ドーパミン」が大量に分泌されており、それによって一度に大きな幸福感・達成感を得る事ができます。

特にドーパミンはそのように「努力の末に何かの目標を達成した時」に大量に分泌されます。例えばテレビでオリンピックを見ていると、金メダルを取った人が我々からすれば異常なまでの喜び方をしますよね。あの時、脳内では自分ではコントロールできないほど大量のドーパミンが分泌されているのです。その日のために何年も努力を積み重ねてきたのですから当然ですよね。ドーパミンが大量に分泌される場合、通常はメラトニンとセロトニンという2つのホルモンがその分泌をコントロールします。しかしあまりの大きな喜びでドーパミンが過剰に要求されると、セロトニンやメラトニンではコントロールする事ができないほど振りきれる事があります。これはドーパミンの分泌が普段から正常な人であっても起こる事であり、自分の中で「これを達成するために努力してきた」というような大きな目標を達成すれば、大量のドーパミンが分泌される事は十分にあり得ます。

もちろんドーパミンはそれ以外の場面でも分泌され、単純に「自分が好きな事をする」「好きな事を考える」という事で分泌されるホルモンなのです。上記のように「特別に何か大きな事を成し遂げた時」に分泌される量と比べると劣りますが、例えば車いじりが好きな人では車を実際に触っている時ももちろん、車を触っていなくても車の事を頭の中で考えているだけでドーパミンは分泌されます。その「程良い幸福感の積み重ね」はその人のやる気や自信に繋がり、あらゆる事に対して積極的に行動する事ができるようになります。時間を忘れるほど好きな事をしているのは楽しいですよね。それによって一時的にではありますが嫌な事などストレスとなる事も忘れる事ができ、日常的にドーパミンが分泌されていれば人生が幸福感・充実感で満たされていくでしょう。


ドーパミンを分泌させる行動に依存する事がある

しかし「ドーパミンが大量に分泌された時の幸福感」は大きければ大きいほど、「日常的なドーパミンの分泌量」に物足りなさを感じる事があります。何故なら幸福感を得られたその時の場面が強く記憶に残っており、「再びその場面に遭遇する事ができれば大きな幸福感を得られる」という事を脳が知っているからです。そのため日常的なドーパミンの量との差が大きくなると、人によっては「ドーパミンが分泌される行動」に対して「依存(それをしていないと落ち着かない=目標を見失った時に燃え尽きてしまう)」する事があるのです。それによりドーパミンが分泌される機会を追い求め、ドーパミンが分泌される機会が頻繁になると、次第にその分泌する機能自体が疲れていきます。すなわち分泌が極端に増減したり、分泌される条件が変化するという事です。更に、ドーパミンの分泌は不安定であればあるほど、もたらされる幸福感は短くて大きなものになるので、その「短くて大きい幸福感」に深く依存するようにもなっていきます。

その代表例が「食事」ですね。食事では満腹時にドーパミンが分泌されますが、ドーパミンを分泌するという機会がない人ほど、食事の時に分泌されるドーパミンによる幸福感は大きな魅力になります。特に「空腹から開放された瞬間」にはドーパミンが大量に分泌され、それによって一時的に大きな幸福感を得る事ができます。よって日常での分泌量と食事での分泌量の「差」が大きいほど、次第に「幸福感を得るために食事をする」ようになり、食事に対して依存してしまうのです。依存すると食事をしなければ情緒不安定になるので、自分を安心させるために食事の量や回数を増やしていきます。それによってドーパミンの分泌頻度は異常に増える事になり、どんどん枯渇していきます。ドーパミンが枯渇するとますます「小さく短い幸福感」を求めるようになり、抑えが効かないほど食事の量や回数は増えていくでしょう。それは当然肥満や過食症の原因になります。


ドーパミンの分泌をコントロールするには

ドーパミンはセロトニンやメラトニンというホルモンによる影響を受けており、ドーパミンが過剰に分泌されるとメラトニンがそれを抑え、逆にドーパミンが必要になるとセロトニンが分泌を促しています。メラトニンやセロトニンは睡眠に深く関わるホルモンです。ですので睡眠習慣が崩れる事によってメラトニンやセロトニンの分泌が不安定になると、その影響を受けてドーパミンの分泌も不安定になりやすくなります。すなわちこれは「睡眠習慣の乱れが食習慣の乱れに繋がる可能性がある」という事を意味しています。別記事参照→「セロトニンについて」「メラトニンについて

ドーパミンの分泌が不安定になると、上記のように「何かの目標を達成した時」に得られる幸福感や達成感に対して「過剰な反応」をするようになっていきます。分泌されるべき時に分泌されず素直に喜べなかったり、大した事じゃなくても大量分泌されて異常に喜んだりするようになる訳です。上記にもありますが、例えばオリンピックで金メダルを取った時の喜び方をイメージしてみて下さい。本当に嬉しい時にあのような喜び方ができないのはおかしいですし、逆にあの反応を何か少し嬉しい事がある度に毎回していたら疲れてしまいますよね。睡眠習慣の乱れによってドーパミンの分泌が不安定になっている場合、そういった不安定な大量分泌の頻度が増えるとドーパミンはひたすら枯渇していくだけです。

もちろんドーパミンは単にセロトニンやメラトニンのホルモンバランスを整えるだけでは制御する事はできません。重要なのは「ドーパミンが分泌される機会を適度に得る事」です。「好きな事」だからといって一つの行動に拘ったり、例えばギャンブルや過食など一度の喜び・快感が強過ぎる行動はできるだけ避けるべきです。小さな喜びや快感を継続的に得る事ができるよう「好きな事を分散」させましょう。ちなみにドーパミンは「フェニルアラニン」などという必須アミノ酸を材料に作られています。ですので栄養不足もドーパミンの分泌量を減らす事になります。別記事参照→必須アミノ酸それぞれの役割

L-フェニルアラニン
国内生産、国産原料使用のL-フェニルアラニン (60カプセル)